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データベースとは?

基本的なデータベース(DB)とは?種類と特徴を解説

1. データベース(DB)とは?

データベース(Database, DB) とは、大量のデータを効率的に管理し、保存、検索、更新を可能にするシステムです。DBを利用することで、データの整理、アクセスの高速化、データの整合性維持が容易になります。


2. データベースの種類

データベースには大きく分けてリレーショナルデータベース(RDB非リレーショナルデータベース(NoSQL)の2種類があります。

① リレーショナルデータベース(RDB

特徴 - 行(レコード)と列(カラム)を持つ表(テーブル)形式 - SQL(Structured Query Language)を使用 - データの整合性・正規化が強み - トランザクション処理(ACID特性)が必要な場面で有効

代表的なRDBMS | データベース名 | 特徴 | |--------------|----------------| | MySQL | オープンソースで人気が高く、Web開発で広く使用 | | PostgreSQL | 高機能で堅牢、企業システムやデータ分析向け | | Oracle Database | 企業向けの大規模データ処理に最適 | | SQL Server | Microsoft製、Windows環境に最適 | | SQLite | 軽量で組み込み用途に最適 |

RDBの基本操作(SQL

-- テーブルの作成
CREATE TABLE users (
    id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
    name VARCHAR(50),
    email VARCHAR(100)
);

-- データの追加
INSERT INTO users (name, email) VALUES ('Taro', 'taro@example.com');

-- データの取得
SELECT * FROM users;

-- データの更新
UPDATE users SET email = 'taro123@example.com' WHERE id = 1;

-- データの削除
DELETE FROM users WHERE id = 1;

② 非リレーショナルデータベース(NoSQL)

特徴 - テーブル形式ではなく柔軟なデータ構造(キー・バリュー、ドキュメント、グラフ、カラム指向) - スケーラビリティに優れ、大量データの処理が可能 - JSONXML形式のデータに適している

NoSQLの種類 | タイプ | 代表的なDB | 特徴 | |--------|------------|----------------| | キー・バリュー型 | Redis, DynamoDB | シンプルなキーと値のセットで高速アクセス | | ドキュメント型 | MongoDB, CouchDB | JSONやBSON形式で柔軟なデータ管理 | | カラム指向型 | Apache Cassandra, HBase | ビッグデータ向け、高速なデータ分析 | | グラフ型 | Neo4j | SNSや推薦システムなどのネットワーク解析 |

MongoDBの基本操作

// ドキュメントデータの挿入
db.users.insertOne({ "name": "Taro", "email": "taro@example.com" });

// データの取得
db.users.find({ "name": "Taro" });

// データの更新
db.users.updateOne({ "name": "Taro" }, { $set: { "email": "taro123@example.com" } });

// データの削除
db.users.deleteOne({ "name": "Taro" });

3. RDBとNoSQLの比較

項目 RDB(リレーショナルDB) NoSQL
データ構造 テーブル(行・列) 柔軟なデータ形式JSON, Key-Valueなど)
クエリ言語 SQL 独自のAPI(MongoDBではJavaScript
トランザクション ACID対応(データ整合性が重要) BASE対応(スピードと分散性が重要)
スケーラビリティ 縦方向(スケールアップ) 横方向(スケールアウト)
代表的な用途 業務システム、金融、ECサイト ビッグデータSNS、IoT、リアルタイム分析

4. データベースの選び方

① どんなデータを扱うか

  • 表形式のデータ(例:売上データ、顧客管理)→ RDB
  • JSON形式や柔軟なデータ(例:ブログ記事、ユーザープロフィール)→ NoSQL

② スケーラビリティ

  • 小規模 or 単一サーバー環境RDBMySQL, PostgreSQL
  • 大規模 or 分散環境NoSQL(MongoDB, Cassandra)

トランザクションの必要性

  • データの整合性が最優先(金融、決済)RDB
  • リアルタイム処理(SNS、ログ管理)NoSQL

5. データベースの運用と管理

データベースは適切に運用しないと、パフォーマンスの低下やデータ損失のリスクがあります。

① インデックスの活用

検索を高速化するため、適切なカラムにインデックスを設定する。

CREATE INDEX idx_email ON users(email);

② バックアップとリカバリ

データ損失を防ぐため、定期的なバックアップが重要。

mysqldump -u root -p database_name > backup.sql

③ パフォーマンスチューニング

  • クエリ最適化EXPLAIN で実行計画を確認)
  • キャッシュの利用(Redis, Memcached との連携)
  • シャーディング(データ分割で負荷分散)

6. まとめ

データベース(DB)は、情報管理の中心となる技術であり、目的に応じて適切な種類を選ぶことが重要です。

データベース 主な用途
MySQL 一般的なWeb開発
PostgreSQL データ分析・大規模システム
MongoDB 柔軟なデータ管理(JSON形式)
Redis 高速なキャッシュ
Cassandra 分散環境での大規模データ

適切なDBを選択し、適切な運用を行うことで、パフォーマンスの高いシステムを構築できます。まずは MySQLPostgreSQLで基本を学び、必要に応じてNoSQLを活用 するのがおすすめです!

参考リンク - MySQL公式ドキュメント - PostgreSQL公式サイト - MongoDB公式サイト - Redis公式サイト