Reactとは?初心者向けに分かりやすく解説
1. Reactとは?
Reactは、Facebook(現:Meta)が開発したJavaScriptのライブラリで、UI(ユーザーインターフェース)を構築するためのツールです。
シンプルで効率的に動的なWebアプリケーションを作れることから、多くの開発者に支持されています。
Reactの特徴として、以下の3つが挙げられます。
- コンポーネントベース
UIを小さな部品(コンポーネント)に分割し、それを組み合わせることでアプリを作る。 - 仮想DOM
仮想的なDOMを使い、最小限の更新だけを実行することで高速化。 - 宣言的UI
状態を管理しながら、シンプルにUIを記述できる。
2. Reactのメリット
◇ 再利用可能なコンポーネント
Reactのコンポーネントは独立しており、他のプロジェクトでも使い回しが可能です。
例えば、ボタンやナビゲーションバーなどを1つのコンポーネントとして定義しておけば、簡単に再利用できます。
◇ 高速なレンダリング
Reactは仮想DOM(Virtual DOM)を採用しており、DOMの更新を最適化することでパフォーマンスが向上します。
通常のDOM操作よりも効率的で、特に大規模アプリでの恩恵が大きいです。
◇ シングルページアプリケーション(SPA)に最適
ReactはSPA(Single Page Application)を作るのに適しており、ページのリロードなしでスムーズに画面を更新できます。
これにより、ネイティブアプリのような快適なユーザー体験を実現できます。
◇ 豊富なエコシステム
ReactにはRedux, React Router, Next.js などの周辺ツールが充実しており、用途に応じた拡張が可能です。
3. Reactの基本構造
Reactの基本的なコードを見てみましょう。
◇ コンポーネントの作成
Reactでは関数コンポーネントが主流です。
import React from "react"; function Hello() { return <h1>Hello, React!</h1>; } export default Hello;
上記のコードでは、Hello
というコンポーネントを定義し、"Hello, React!" というテキストを表示するようになっています。
◇ JSXの使用
ReactではJSX(JavaScript XML)という記法を使用し、HTMLのような構文でUIを記述できます。
const element = <h1>Hello, JSX!</h1>;
通常のJavaScriptでは document.createElement()
を使う必要がありますが、JSXを使うと簡潔に書けます。
4. Reactの環境構築
Reactを使うには、以下の手順で環境を構築します。
◇ 1. Node.jsのインストール
まず、Node.js をインストールしてください。
Node.jsをインストールすると、npm
(Node Package Manager)も一緒にインストールされます。
◇ 2. Reactアプリの作成
Reactのプロジェクトを作成するには、以下のコマンドを実行します。
npx create-react-app my-app cd my-app npm start
これでhttp://localhost:3000/
にアクセスすると、Reactアプリが動作します。
5. Reactの実践的な活用
◇ 状態管理(State)
Reactでは useState
フックを使って状態を管理できます。
import React, { useState } from "react"; function Counter() { const [count, setCount] = useState(0); return ( <div> <p>カウント: {count}</p> <button onClick={() => setCount(count + 1)}>増やす</button> </div> ); } export default Counter;
ボタンをクリックすると、カウントが1ずつ増えていきます。
◇ イベント処理
イベント処理はJSX内で直接記述できます。
<button onClick={() => alert("クリックされました!")}>クリック</button>
6. まとめ
Reactは、コンポーネントベースの設計や仮想DOMの活用により、高速で拡張性の高いUI開発を可能にするライブラリです。
特に再利用性・効率的なレンダリング・SPAの構築といった点で優れており、初心者にも学びやすいフレームワークです。
これからReactを学ぶなら、まずは簡単なコンポーネントを作成しながら、状態管理・イベント処理に慣れていくとよいでしょう。