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Wi-Fiの規格一覧! 分かり易くWi-fiを理解する

Wi-Fiの規格とは?最新規格から過去の規格まで徹底解説!

1. はじめに

Wi-Fi無線LAN)は、スマートフォンやパソコン、IoTデバイスなど、現代の通信インフラに欠かせない技術です。
Wi-Fiの規格は、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)が標準化し、「IEEE 802.11」シリーズとして定められています。

本記事では、Wi-Fi最新規格(Wi-Fi 6E, Wi-Fi 7)から過去の規格まで を詳細に解説し、
それぞれの特徴、通信速度、対応周波数、メリット・デメリットについて紹介します。


2. Wi-Fiの主要な規格一覧

Wi-Fiの規格は、IEEE 802.11シリーズとして標準化されており、新しい規格が登場するたびに通信速度や安定性が向上しています。

Wi-Fi名称 IEEE規格 最大通信速度 周波数帯域 特徴
Wi-Fi 7 802.11be 46Gbps 2.4GHz / 5GHz / 6GHz 超高速通信、低遅延、帯域幅拡大
Wi-Fi 6E 802.11ax 9.6Gbps 6GHz対応 Wi-Fi 6の拡張版、高密度環境向け
Wi-Fi 6 802.11ax 9.6Gbps 2.4GHz / 5GHz OFDMA対応、省電力、高効率通信
Wi-Fi 5 802.11ac 6.9Gbps 5GHzのみ 高速通信、ストリーム拡張
Wi-Fi 4 802.11n 600Mbps 2.4GHz / 5GHz MIMO導入、速度向上
Wi-Fi 3 802.11g 54Mbps 2.4GHzのみ 旧世代、互換性あり
Wi-Fi 2 802.11a / 802.11b 11Mbps / 54Mbps 2.4GHz(b)/ 5GHz(a) 初期のWi-Fi規格
Wi-Fi 1 802.11 2Mbps 2.4GHz 最初のWi-Fi規格

3. 各Wi-Fi規格の詳細解説

3.1. Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)【最新】

Wi-Fi 7は、2024年に正式リリースされた最新規格で、
従来のWi-Fi 6Eよりも大幅に高速化・低遅延化 されています。

最大通信速度46Gbps(Wi-Fi 6の約4.8倍)
対応周波数帯:2.4GHz / 5GHz / 6GHz
新技術 - 320MHzの広帯域化Wi-Fi 6Eの2倍) - 4K-QAM(従来の1024-QAMより高速) - MLO(Multi-Link Operation)で複数の帯域を同時利用 - 超低遅延(ゲームやVRに最適)

3.2. Wi-Fi 6E(IEEE 802.11ax)

Wi-Fi 6Eは、Wi-Fi 6の拡張版 で、6GHz帯域を利用可能になりました。

最大通信速度:9.6Gbps
対応周波数帯:2.4GHz / 5GHz / 6GHz
特徴 - 6GHz帯域による混雑の解消 - OFDMA(Orthogonal Frequency-Division Multiple Access)で通信の効率化 - MU-MIMOの強化(複数デバイスの同時通信)

💡 Wi-Fi 6E対応ルーターは、6GHz対応デバイスでのみ最大性能を発揮!


3.3. Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)

Wi-Fi 6は、2019年に登場した規格で、高速・低遅延・省電力 を実現しました。

最大通信速度:9.6Gbps
対応周波数帯:2.4GHz / 5GHz
新技術 - OFDMA により、複数デバイスの同時通信を効率化 - TWT(Target Wake Time) による省電力化(IoT機器向け) - MU-MIMO(Multi-User MIMO) の強化(同時接続デバイス数増加)

💡 Wi-Fi 6は、Wi-Fi 5の約1.4倍の通信速度を実現!


3.4. Wi-Fi 5(IEEE 802.11ac

Wi-Fi 5は、5GHz帯のみ対応 で、Wi-Fi 4(802.11n)よりも大幅に通信速度が向上しました。

最大通信速度:6.9Gbps
対応周波数帯:5GHzのみ
特徴 - 256-QAMで高速通信 - 4×4 MIMOによる複数ストリーム通信 - Beamforming(指向性通信)で接続安定化

💡 Wi-Fi 6以前の主流規格で、現在も多くのルーターが対応!


3.5. Wi-Fi 4(IEEE 802.11n

Wi-Fi 4は、2.4GHzと5GHzの両方に対応し、MIMO(Multiple Input Multiple Output)技術が導入されました。

最大通信速度:600Mbps
対応周波数帯:2.4GHz / 5GHz
特徴 - MIMO技術による通信の高速化 - Wi-Fi 5/6と比較すると通信速度は低め

💡 古いデバイスでも対応しているが、最新規格への移行がおすすめ!


4. 周波数帯とWi-Fiの特徴

Wi-Fiの規格は、2.4GHz、5GHz、6GHzの3つの周波数帯 で運用されています。

周波数帯 特徴 利用可能なWi-Fi規格
2.4GHz 遠くまで届くが、干渉を受けやすい Wi-Fi 1〜Wi-Fi 6
5GHz 高速だが、障害物に弱い Wi-Fi 4〜Wi-Fi 7
6GHz 超高速、干渉が少ない Wi-Fi 6E / Wi-Fi 7

5. どのWi-Fi規格を選ぶべきか?

利用用途 おすすめWi-Fi規格
最新の超高速通信 Wi-Fi 7(2024年以降対応デバイスが増加)
安定した高速通信 Wi-Fi 6E(6GHz帯を活用可能)
一般的な家庭用Wi-Fi Wi-Fi 6(コストパフォーマンスが高い)
古いデバイスと互換性重視 Wi-Fi 5(まだまだ現役)

6. まとめ

Wi-Fi規格 最大速度 特徴
Wi-Fi 7 46Gbps 超高速通信、低遅延、MLO対応
Wi-Fi 6E 9.6Gbps 6GHz帯対応、混雑回避
Wi-Fi 6 9.6Gbps 省電力、効率的な通信
Wi-Fi 5 6.9Gbps 5GHz専用、高速通信
Wi-Fi 4 600Mbps 2.4GHz/5GHz対応

最新のWi-Fi規格を活用し、快適なインターネット環境を構築しましょう!

参考資料