Kubernetes(K8s)とは?初心者にもわかるコンテナオーケストレーションの基本
「Kubernetes(クーバネティス、略してK8s)」という言葉、クラウドやインフラの世界では頻繁に耳にします。でも、具体的に「何ができて」「なぜ必要なのか」まではピンと来ない方も多いのではないでしょうか?
本記事では、Kubernetesの基礎概念から仕組み、導入のメリットまでを、初心者向けにわかりやすく解説します。
1. Kubernetesとは?
Kubernetes(K8s)は、コンテナ化されたアプリケーションを自動でデプロイ・スケール・管理するためのプラットフォームです。Googleが開発し、現在はCNCF(Cloud Native Computing Foundation)が管理しています。
- K8sは「K + 8文字 + s」という略称
- コンテナ技術(Dockerなど)を活用する基盤
2. なぜKubernetesが必要なのか?
背景:
- アプリケーションを小さな単位(マイクロサービス)で構成するケースが増加
- コンテナを使うことで、どこでも動く環境を実現
- しかし、大量のコンテナを手動で管理するのは非現実的
K8sでできること:
3. 基本用語とコンポーネント
用語 | 概要 |
---|---|
Pod | コンテナの最小単位。1つ以上のコンテナをまとめたもの |
Node | コンテナが実行される物理マシンまたは仮想マシン |
Cluster | 複数のNodeで構成されるK8sの集合体 |
Deployment | Podの複製、スケール、ローリングアップデートを管理 |
Service | Podへの安定したアクセスを提供するロードバランサ |
Ingress | HTTP/HTTPS経由のルーティング制御 |
4. Kubernetesのアーキテクチャ
マスターコンポーネント
- kube-apiserver:全体の操作を受け付けるAPI
- etcd:クラスタの状態を保存する分散キー・バリューストア
- kube-scheduler:PodをどのNodeに配置するかを決定
- kube-controller-manager:クラスタの状態を常に監視し、維持
ノードコンポーネント
- kubelet:Node内のPodを管理
- kube-proxy:ネットワーク通信の管理
- Container Runtime:Dockerやcontainerdなどのコンテナ実行環境
5. 簡単なKubernetesの流れ
kubectl apply -f deployment.yaml
でアプリをデプロイ- Deploymentにより、Podが作成される
- Serviceを使ってPodにアクセス可能に
- 負荷に応じてPodが自動的にスケール
6. Kubernetesを使うメリット
- 高可用性(HA):障害時に自動で復旧
- スケーラビリティ:負荷に応じて自動スケール
- ポータビリティ:クラウドやオンプレを問わず動作
- 効率的なリソース利用:最適なNodeに自動配置
- DevOpsと相性抜群:CI/CDの自動化に最適
7. Kubernetesの導入方法
- Minikube:ローカルで簡単にK8sを試せるツール
- Kind:Dockerコンテナ内でK8sクラスタを作成
- クラウドサービス:
- GKE(Google Kubernetes Engine)
- EKS(Amazon Elastic Kubernetes Service)
- AKS(Azure Kubernetes Service)
8. まとめ
Kubernetesは、現代のソフトウェア開発において「当たり前」となりつつあるコンテナ運用の中核を担う存在です。最初は難しく感じるかもしれませんが、仕組みを理解すれば、アプリケーションの運用負荷を大幅に軽減し、柔軟でスケーラブルなシステム構築が可能になります。
まずはローカルでMinikubeを使って、実際に動かしてみるところから始めてみましょう!
参考リンク
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