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Portainerの活用法:コンテナをGUIでスマートに管理する

Portainerの活用法:DockerとKubernetesGUIでスマートに管理する

1. はじめに

DockerやKubernetesを活用する際、「コマンド操作が複雑でつらい」「状態がわかりづらい」と感じたことはないでしょうか?
Portainerは、こうした悩みを解決するコンテナ管理用GUIツールです。
本記事では、PortainerをDockerとKubernetes環境で活用する方法を丁寧に解説します。

2. Portainerとは?

Portainerは、DockerやKubernetesをブラウザベースで直感的に操作できる軽量かつ強力なGUI管理ツールです。

特徴:

  • Web UIからコンテナ・サービス・ボリュームなどを管理
  • KubernetesのデプロイやPod監視もサポート
  • RBAC対応でチーム管理にも強い
  • GitOps連携も可能

Portainer公式サイト

PortainerでDockerを管理する画面 画像出典

3. DockerでPortainerを使う

3.1 インストール

docker volume create portainer_data

docker run -d -p 9000:9000 \
  --name=portainer \
  --restart=always \
  -v /var/run/docker.sock:/var/run/docker.sock \
  -v portainer_data:/data \
  portainer/portainer-ce
  • ブラウザで http://localhost:9000 にアクセス
  • 初回ログイン後、ローカルDockerエンドポイントを追加

3.2 主な操作

  • コンテナの起動・停止・削除
  • ボリュームの作成とマウント設定
  • Docker Composeによるスタックの管理
  • イメージのPull、ビルド、削除
  • イベントログの可視化

4. KubernetesでPortainerを使う

Kubernetes対応はPortainer 2.0以降からサポートされています。

PortainerのKubernetes UI 画像出典

4.1 デプロイ手順(NodePort版)

kubectl apply -n portainer -f https://downloads.portainer.io/portainer-agent-k8s-nodeport.yaml

アクセスURL:

http://<NodeIP>:30778

4.2 主な機能

Kubernetes管理画面 画像出典

5. 活用シーン

  • 学習用CLIに不慣れな初心者に最適
  • 小規模チーム:インフラに専任を置けないプロジェクトで便利
  • 複数環境の統合:オンプレ・クラウド混在の構成でもPortainerで一元化
  • エッジデバイス管理Raspberry PiやIoT環境にも対応

6. 注意点と制限

項目 内容
セキュリティ ローカルIP制限やパスワード管理を徹底すること
リソース制限 大規模クラスタではPortainer自体のパフォーマンスに注意
YAMLの限界 GUIベースなので一部のKubernetes機能は使えないことがある

7. まとめ

Portainerは、コンテナ・オーケストレーション環境の可視化・運用を飛躍的に向上させるツールです。
初心者にとっては学習の助けに、上級者にとってはトラブルシューティングやリソース監視の強力なサポーターになります。
ぜひ一度、自身のDocker/Kubernetes環境で試してみてください。

8. 参考文献・リンク