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VPNをやさしく理解する:仕組み・種類・メリットを図解で解説!

VPNをやさしく理解する:仕組み・種類・メリットを図解で解説!

1. はじめに

あなたがカフェのWi-Fiで仕事をしていたり、自宅から会社のシステムにアクセスしたりするとき、通信内容が誰かに盗み見られないか不安になりませんか?
そんなときに登場するのが VPN(Virtual Private Network)VPNは、あなたの通信を“見えないトンネル”の中に通して、安全に目的地へ届けてくれる仕組みです。

本記事では、VPNの仕組みを「図解+やさしい言葉」で解説し、種類や用途、メリット・デメリットを含めて総ざらいします。


2. VPNの基本:なにができるの?

VPNとは 「仮想的な専用回線」のことです。
インターネット上に暗号化されたトンネルを作り、そこを通じて通信することで、第三者から通信内容を隠します。

VPNの仕組み図
出典:VAIO公式サイト


3. VPNの仕組み:3ステップで理解

ステップ1:トンネリング(仮想の道を作る)

VPNは、あなたの端末と目的のサーバーの間に“専用の道”を仮想的に作ります。

ステップ2:カプセル化(包んで隠す)

データは「カプセル」で包まれ、中の情報が外から見えないようにされます。

ステップ3:暗号化(中身も安全)

さらに、そのデータ自体も暗号化されており、万が一盗み見られても読めません。


4. VPNの種類

4.1 インターネットVPN

  • 一般のインターネット回線を使ってVPNトンネルを作る。
  • コストが安く、導入が簡単。
  • セキュリティ対策は必要。

インターネットVPN図
出典:フレッシュボイス

4.2 IP-VPN(閉域網)

  • 通信事業者のネットワークを専用線のように使うVPN
  • 高速でセキュリティも高いが、費用は高め。

4.3 SSL-VPN

  • ブラウザから簡単にVPN接続できる方式。
  • 導入が簡単で、最近主流の方式。

5. VPNのメリット

メリット 内容
通信の暗号化 公共Wi-Fiでも安心して使える
IPアドレスの秘匿 地域制限コンテンツへのアクセスにも応用可能
安全なリモートアクセス テレワークでも会社のシステムへ安全に接続

6. VPNのデメリット

デメリット 内容
通信速度が落ちる 暗号化処理により、通信が若干遅くなる場合がある
VPN事業者の信頼性が重要 無料VPNなどはログの取得や広告挿入などに注意
導入・設定にやや手間がかかる 特に企業利用では管理体制が必要

7. VPNはどこで使われている?

  • テレワーク・在宅勤務:社員が自宅から社内ネットワークにアクセス
  • 公共Wi-Fiの利用時:空港やカフェでも安全な通信が可能
  • 海外からのアクセス:地域制限コンテンツの閲覧
  • スマートフォンのセキュリティ対策VPNアプリで個人情報保護

8. まとめ:VPNは“通信の専用道路”

VPNとは、あなたの通信を安全に通す“仮想の専用道路”です。
インターネット上を走るあなたの情報を、暗号化されたトンネルの中で安全に守ってくれる強力なパートナー。

VPNの技術自体は難しいですが、使い方はとてもシンプル
個人でも企業でも、安全にインターネットを使うための基本装備として活用していきましょう。


9. 参考資料