TestLinkの使い方(初心者向け)
1. はじめに
ソフトウェア開発において、テスト管理は重要な役割を果たします。特に、複数のテストケースやテスト計画を効率的に管理するには、適切なツールの使用が不可欠です。TestLink は、オープンソースのテスト管理ツールで、テストケースの作成、実行、レポートの管理を一元化できます。
本記事では、TestLinkの基本的な使い方を初心者向けに解説します。具体的には、以下の内容を学びます。
- TestLinkの概要
- インストール方法
- テストプロジェクトの作成
- テストケースの作成・実行
- レポートの確認方法
2. TestLinkとは?
TestLinkは、ソフトウェアのテスト管理を支援するオープンソースツールです。以下のような機能を提供します。
3. TestLinkのインストール方法
TestLinkは Webベース のアプリケーションであり、サーバー環境にセットアップして使用します。インストール手順は以下の通りです。
3.1 必要な環境
TestLinkを動作させるには、以下のソフトウェアが必要です。
- Webサーバー(Apache推奨)
- PHP 7.x 以上
- データベース(MySQL または PostgreSQL)
3.2 インストール手順
- TestLink公式サイト から最新のバージョンをダウンロード
- サーバーにTestLinkのファイルを配置(例:
/var/www/html/testlink
) - ブラウザで
http://your-server/testlink
にアクセス - インストーラの指示に従い、データベース情報を入力
- インストール完了後、管理者アカウントでログイン
4. TestLinkの基本操作
4.1 ログイン
- ブラウザで
http://your-server/testlink
を開く - 管理者またはユーザーアカウントでログイン
4.2 テストプロジェクトの作成
- メニューから 「Test Project Management」 を選択
- 「Create」 をクリック
- プロジェクト名 や 詳細 を入力
- 「Save」 をクリックして作成完了
4.3 テストケースの作成
- メニューから 「Test Specification」 を開く
- 「Create Test Suite」 をクリック(カテゴリの作成)
- 作成したTest Suiteを選択し、「Create Test Case」 をクリック
- テストケース名 を入力し、手順や期待結果を記述
- 「Save」 をクリックして保存
4.4 テストの実行
- 「Test Execution」 メニューを開く
- 実行するテストケースを選択
- ステータス(Passed, Failed, Blocked) を設定
- 必要に応じてコメントを追加し、「Save」 をクリック
4.5 レポートの確認
- 「Reports」 メニューを開く
- テスト結果の統計 を確認
- CSVやPDFでレポートをダウンロード可能
5. TestLinkとRedmine/Jiraの連携
TestLinkは、Redmine や Jira と統合できます。バグ管理とテスト管理を一元化することで、効率的な開発が可能になります。
5.1 Redmineとの連携
- TestLinkの設定ファイル (
config.inc.php
) を編集 - RedmineのURLとAPIキーを設定
- TestLinkの「Issue Tracker」設定 でRedmineを追加
- テスト実行時にバグをRedmineとリンク可能
5.2 Jiraとの連携
6. よくあるエラーと対処法
6.1 ログインできない
- 対策: 管理者アカウントのパスワードをリセットする(データベースで直接変更可能)
6.2 テストケースが保存できない
- 対策: データベースの権限を確認 (
GRANT ALL PRIVILEGES
を実行)
6.3 Redmine/Jiraとの連携が失敗する
- 対策: APIキーや接続URLが正しいか確認
7. まとめ
TestLinkは、テスト管理を効率化するための強力なツールです。本記事では、以下の内容を紹介しました。
TestLinkを活用することで、テスト管理をスムーズに行い、ソフトウェアの品質向上につなげましょう。